なぜ「雪の下野菜」はおいしいのか?
自己防衛という自然の働きが野菜をおいしくしていた!
雪の下に埋もらせておいて、
冬真っただ中や春のおとずれも間もない時期に収穫する野菜を、
「雪の下野菜」「越冬野菜」などと言いますよね。
寒さの厳しい北海道や東北地方をはじめここ信州ででも、
秋に収穫するはずの野菜をそのまま雪の中に埋もらせておいたり、
冬が来る前、前もって収穫しておいた野菜を雪の下に作った室(むろ)で
貯蔵する習慣があります。
でもこのように雪の下で貯蔵された野菜って、
なんでおいしいんでしょうか?
雪の下というのは、
温度が一定に保たれるとともに適度な湿度もあるということから、
野菜の貯蔵にはとっても適してるとされています。
さらに雪の下で埋もれている野菜は、
自らが凍って生き絶えてしまわないようにアミノ酸を糖質に変化させて、
自身を自衛する働きをするんだそうです。
このアミノ酸が糖質に変化することによって、
雪の下野菜は甘みがぐぐっと増していって、
よりおいしくなるということなんですね。
いやあ、
過酷な環境の中で必死に生命維持をつづける自然の働きのすごさに感動します。
そんなおいしい野菜を収穫してみた!
ということで、
わが家の台所でも長ネギが品切れになってきたというので、
雪の下から長ネギを掘り出しました。
どこになにがあるかわからない一面雪景色の畑から
ネギの植わっているであろうところを掘ってみると・・・
あった!!!!
無事収穫!!!
これをよく乾燥させて薬味として使います。
寒い地方だからこそあじわえるこのような保存食。
自然の働きと、先人の知恵からうまれた習慣にただただ感謝します。